第27話:私にとって「転機」になったひと言(後)

2012年秋から始まった「夢カフェ」という活動があります。

キャリアカウンセラー(CDA)が集まってワールドカフェ形式で「CDAを取得したきっかけ・いま・これから」を語り合う場なのですが。

2012年にファシリテーターに認定されて現在まで活動を続けてきています。

また「夢カフェ」の場で語られた事からカタチになったものもいくつかあります。

 

で、カタチになったものの一つに「学生×社会人カフェ」という企画をやってみました。

学生さんの協力者数名と、滋賀県の経営者さんで協力していただいた方と、CDA有志の協力者数名でワールドカフェやったんですね。

今思えばよくやれたなと思うんですが、当時はイキオイだけでカタチにしたと思います。

振り返っても反省することいっぱいですが、得たものもたくさんありました。

 

で、この企画最大のサプライズは、今や全国区で中小企業経営者の間で知られている、近江八幡のリフォーム会社「ジェイジェイエフ」志村保秀社長が参加くださった事でしょう。

きっかけは顔見知りの社長さんに片っ端からアポとって断れて続けていた中「一度詳しく話してほしい」とお返事いただき。

本社ショールームまで出向いて行って説明させてもらって「その日空いてるから」と快諾いただいたのです。

 

この時に(たぶん)お仕事も忙しいし、海外に行くスケジュールもあるのに協力していただき恐縮です、みたいな事しゃべったんでしょうねえ。そのお返事に

 

「野口さん、行こうと思えばどこでも行けるし、やろうと思えば何でもやれるんやで」

 

とおっしゃったんですね。

 

それを聞いて「ああ、そうか。行くのも行かないのも自分が選んでるんだ。やるのもやらないのも自分が選んでるんだ。」とストンと心の中に落ちたんですよね。逆に言えば、私がやる企画に来てくれた人は選んで来てくれたんだ、私に協力してくれる人は選んで力になってくれているんだ、と思うと感無量な気持ちになりました。

 

この時がきっかけで「思いついたことはカタチにしてみよう」「悩むくらいなら動いてみよう」「自分に出来そうなことを探そう」というスタンスになりました。まだまだ修業が足りませんけどね。

 

その後も志村さんにはお世話になってばかりで、恩返しせねばなあと思い続けています。今は情報発信の協力くらいしか出来ていませんが。

ちなみにこの日小一時間いたのですが、企画説明やらは一瞬で終わって、懐かしの80年代洋楽ロックシーンの話題で盛り上がってしゃべっておりました(笑)。何しに行ったんだか。

 

・・・つづく。

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第28話:キャリア・プランニング・プロセス

前回までは理論をベースに自分の例を挙げて解説する、といった内容で進んできました。

キャリアカウンセリングの概要や、取っ掛かりにどんなことをするのかイメージ出来ましたでしょうか?

それでも「具体的にどういった流れで支援していくの?」と疑問を感じる方も多いでしょうねえ(汗)

どうやったら伝えられるか悶々と考えていたら、とある経営コンサルタントの方の本にこーゆー記載がありました。

 

◆コンサルティングの基本となる7つのステップ

①目的を決める

②目標を決める

③現状を分析する

④目標と現状のギャップを見つける(問題発見)

⑤経営上の問題に優先順位をつける

⑥改善策を実施、検証する

⑦継続して数字を管理する

 

確かにこのフローはわかりやすい。途中で行き詰ったらどこからやり直したらいいかも見通しがつきますね。

「そうやん!キャリア支援にもキャリア・プランニング・プロセスがあるやん!」と。

キャリア・プランニング・プロセス、キャリア形成を考える際の論理的モデルがあるのです。

経営コンサルティングの7つのステップ同様の見通しが立てられます。

 

◆キャリア・プランニング・プロセスの7つのステップ

①意思決定の必要性の自覚

②自己の再評価

③職業・仕事の特定

④選択肢に関する情報収集

⑤仮決定

⑥教育・訓練

⑦就職・異動

 

次回からはこの2つを比較しながら話していきますね。

 

・・・つづく。

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第29話:ステップ1・意思決定の必要性の自覚

よく「キャリアカウンセラーって、何ができる人やの?」と聞かれます。

で、相談業務に関しては各種心理カウンセリングや各種セラピストの方々と大きくやってることに変わりはありません。

それぞれに自分が大事にしている理論がベースとなって、クライエントと向き合う感じでしょうか。

なので、まず相談業務でカウンセラーに心開いて話してもらう。

私の場合はここまでで紹介したナラティブや、ロジャースの来談者中心療法を意識して関わっていきます。

で、次のステップからキャリアカウンセラーの専門性が活きてくるのです。

 

数回の面談の後、カウンセラーを信頼し、心を開いて語ってくださるようになったら「いま」を一緒に考えることとなります。

自分はこれからどうしたいのか?悩むのは人生の分岐点にいるから。

なのでどれかの道を選ばなくてはなりません。それも自分の意志で。

そして意思決定が必要な場面は「学校を卒業する」「早期退職や離職」「現職への不満」です。

キャリアカウンセリングは主に「働く」ことを扱うので、就職、転職、起業、在職、退職・・・を決めることになります。

 

なので、相談に来られた方の悩み、怒り、焦り、逃げ・・・といった「過去」へのとらわれから「いま」に目を向けてもらうこと。

カウンセラー自身が人間力を磨き、五感をフルに働かせ、目の前のクライエントを感じる。投げかける。寄り添う。

そして世の中の動きに興味・関心を持って触れること。自分の中に落とし込むこと。

幅の広い情報と知見を得て、傾聴トレーニングで五感を高める、常に研鑽をしていかねばなりません。

人生、ずっと学びですね。

 

・・・つづく。

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第30話:ステップ2・自己の再評価

さて、いざ「働く」「辞める」等、相談者が今後どうするかを決めると次のフェーズにいきます。

いわゆる「自己の棚卸」ですね。

どんな風に働きたいのかを決めたら、それが実現可能かどうかを調べます。

また、とにかく行動すると決めたのなら、今、自分がどんなリソースを持ってるのかを把握します。

 

まず①興味②能力③価値観④経験の4つの切り口で相談者をインタビューしていきます。

社会人の場合は皆さんそれぞれの人生ストーリーがあるので、語り始めると長くなりますが(笑)

話が脱線し、枝道に入っていきそうになるのを、上手に4つの切り口のいずれかに戻ってもらう対話スキルが必要です。

となるとカウンセラー自身が論理的に話す訓練するとええかも知れへんですね。

私はパソコンインストラクター経験からプレゼンテーションソフトを指導する経験があり、いま役立ってるなと感じます。台本の組み立てとか学ぶ場とかあってもええよね。

自分が人に伝えるスキルを伸ばせば、相手がうまく話すよう促すスキルも伸びるんちゃうかな?

 

でも、学生さんや、話す事が苦手な人は、なかなか自分事を語ってくれません(涙)

学生さんの場合は今の世の中の不透明さを肌で感じていて、自分自身のやってることも不確実やと思ってるかな。

自分のいいところって、自分にとって普通な日常だったりするので「すごいやん!」ゆーても「?」な表情されています。

 

なので、何かしらツールを間に入れて語ってもらうよう工夫することになります。

専門的なツールであればVRTカードREASECカードを使ってます。職業興味診断や、強み診断を通して、自己の振り返りを促す感じかな。

イベント出店を頼まれた時は「禅タロットカード」「しるらないカード」を使っています。カードを通して関わっているだけで大きく違いはありません。

 

でも自己の棚卸から自己承認につながると相談者の表情がイキイキとしてきます。

キャリアカウンセリングで一番やりがいを感じるところですね。

 

・・・つづく。

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第31話:ステップ3・職業・仕事の特定

ステップ2で「自分を知る」方法をあれこれやってみて、自分なりに「私ってこーゆー人」って言えるくらいになったら、次のステップに進みます。

これから就職する、転職する、起業することを目指すとして、その職業で自分に何ができるのか

すでにその職業で活かせるスキルを持っているのか。それともこれから身につけるのか

相談者自身が「こーゆー人生を歩みたい」と考えるうえで、その職業が人生観に合っているのか

また、相談者自身が「譲れない条件」「働く上での優先順位」を、その職業が満たしているのか

そのあたりの事をカウンセリングしながら、相談者が自身で業界や職業を複数候補に挙げていきます。

 

社会人で転職希望されている方で、自身の経験を活かしたいという方が早く候補を挙げられると思いますが。

ここでは、世の中の流れが速く、相談者の経験が活かせる職業の将来の展望が見えない事もしばしば。

学生さんの就職活動では、本人よりも保護者との職業観のズレが悩ましいところです。

学生さん自身は企業説明会やら就活セミナーなどで「いま」の仕事トレンド情報を知ることができますが、親世代は自分たちが社会に出たころの経験を基準に考えはるんで~。

 

よく思うのは「会社四季報」ではないですが、キャリアカウンセラーが作る「業界・職業図鑑」とか出来ひんのかな~。

それを資格取得者で共有して、いろいろなキャリアカウンセリングの場で活用するとか。

毎年3月頃に出版して、大学のキャリアセンターとかに常備してもらうとか。常に新しい仕事が紹介・掲載されてるイメージ。

大手が出版している業界地図やと地域の中小企業の仕事が見えてこないので、全国にいるCDAさんの力を借りて情報収集してまとめたいなあ。

・・・こーゆー妄想をしていると常ワクワク過ごせる私です。

 

・・・つづく。

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第32話:ステップ4・選択肢に対する情報収集

ステップ3でいくつかの業界・職業にターゲットが絞れたら、次のステップに行きます。

相談者の目標に合わせて、一緒に相談しながら、さらなる情報収集をします。

調べる作業も大変なんですが、調べた結果浮かび上がってくる「現状」を相談者に伝えるのがもひとつ大変。

学生さんの場合は「いま」を割合素直に受け入れて「次」と考えてくれはるんですが。

社会人の皆さんはそう簡単にいきません。悩ましいところです。

 

たとえば、技術畑でスキルを積んできた40代くらいの方が転職する場合。

ご自身が積み上げてきたスキルを活かして働ける場があるのかどうか。

また、転職は求人に応募する場合は、前職より条件が悪くなる場合が多いが、それで納得して働くかどうか。

そもそも転職した後、5年後、10年後どうなっている状態か想像できるかどうか。

他にもいろいろありますが「現状」を細かく調べていくと、いろんなハードルが現れてきます。

 

話題に上がるのは女性の再就職

子どもの手が離れたのでもう一度働きたい。どんな仕事に就いたらいいのか・・・

の前に、子どもを保育園に入れるのか入れなかったらどうするのか

子どもを見てくれる人がいなかったら、私はどうやって仕事を探したらいいんだろう

保育園を利用できればそれでも悩みがあるし、幼稚園を利用しても、学童を利用しても悩みは続くし。さらに塾や習い事、進路etcと悩みはどんどん続きます

女性の働き方はもっともっとバリエーションがあってもええんちゃうかなと思う私です。

 

考えたら昔の女性は食べていくためにいろいろやってはったんですね。戦前は田んぼや畑仕事しつつ炭焼きもしていた我が家の話。自分の祖母は広島の身内に子ども(実母と叔母)を預けて堺で商売してましたし・・・。女性は強いですね。

 

・・・つづく。

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第33話:ステップ5・仮決定

前回のステップで複数の候補について情報収集した結果を受け、相談者が選択肢のなかから一つを選ぶところです。

ステップ2とステップ4が時間と手間がかかるんですが、相談者にとってはここが大きいターニングポイントになるでしょうねえ。

キャリアカウンセラーとしては、いったん情報収集や分析から離れて、相談者に向き合うところになります。

 

このステップ5のフェーズをどのように関わっていくのかがキャリアカウンセラーの資質が問われるところでしょう。

アドバイスはええけど、カウンセラーが選んでしもーたらアカンし。

もしかしたら、決めることに恐れや不安があって、いったん保留にしてしまうかも知れへんし。

自己分析と情報収集を照らし合わせた結果、振り出しに戻ることもあるやろし。

カウンセラー自身が「相手が言うことをきかない」「相手に振り回された」と感じる時も多いでしょう。

 

相談者がどんな選択をしても、たとえ困難な道を選んだとしても「応援できる」事が大事だと思うのです。

「思い切ってやってみようよ」と言えるキャリアカウンセラーになりたいものです。

 

そうなったら、相談者のキャリアプランニング作成して行動計画を「見える化」します。

いったん決めてしまうとワクワクの未来を妄想するしかありません(笑)そして、ワクワクし始めるといろんなものを引き寄せます。

相談者がそんな風に変化するのを目の前で起こったときに、この仕事のやりがいを感じます。

 

・・・つづく。

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第34話:ステップ6・教育・訓練

7つのステップのうち、相談者によって必要がないかもしれない部分が「教育・訓練」です。

転職を希望している人やったら、自分の経験を活かした仕事を探す事が多いでしょうし。

学生さんも、特に理系学部出身の場合、大学で学んできたことを活かした仕事を目指すでしょう。

「キャリア教育」は「キャリア・プランニング・プロセス」とは違う枠組みになると思いますしね。

 

となると、資格取得のために通う専門学校や、仕事をする上で足りないスキルを学ぶための職業訓練がこれに該当します。

キャリアカウンセラー的には情報収集・提供くらいしか関われるところがないんですね。

でも、単に仕事に就くだけでなく「生涯教育」の視点で考えると、やれることがたくさんあると思う私。

学んだ知識、実践した知識を、別のコミュニティで役立ててもらうのもええんではないでしょうか。

 

また、専門学校や職業訓練校がキャリア支援をしっかりやれることも大切なんじゃないかと思います。

私が以前、草津の職業訓練校でパソコンインストラクターとして1年半ほど講座を担当したことがありました。

キャリアカウンセラー資格を取得する前後に担当していた職業訓練校の頃とは明らかに成果に違いがありました。

・3か月の訓練を途中で辞める人がいなくなった

・就職率が(当時)国の定める基準を大幅に上回った

・訓練生のコミュニティが出来た

単にパソコンの使い方を教えている頃には見られなかった「人のチカラ」を感じました。

今振り返ってみると、受講生さんひとりひとりがちゃんと「見えていた」からだと思います。受講生さんに感謝!ですね。

 

・・・つづく。

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第35話:ステップ7・就職・異動

最後のステップ7は、世間からみて「キャリアカウンセラーって何をしてくれる人」ってのが具体的に見えてる部分やと思います。

・就職情報の収集、提示

・応募書類の書き方

・面接の受け方

・求職活動している人を集めたサポートグループを作る

と、主なものはこんな感じですが、ハローワーク等でやってくれてるのでイメージしやすいですよね。本もたくさん出ています。

セミナー講師などで活躍している私たちの仲間もこのあたりを伝えていると思います。

 

私はステップ2「自己の再評価」~ステップ4「選択肢に関する情報収集」を相談者と話し合いながら進めるところが一番得意分野です。

今後取り組んでいきたい「ジョブ・カード」も主にステップ2を定期的にチェックする機能として活用してもらいたい感じやし。

ステップ2が明確になり、相談者が実感できれば、後のステップは比較的スムーズに進みますし。

 

そーゆー事を考えていくと、ステップ1に進める時の関わり方がとても重要やなあと思います。

相談者の意思決定スタイルなどからその方の特性を感じとり、どのように支援していくのか。

また相談者からキャリアカウンセラーとして、また一人の人間として自分がどう見えているのか

そんなことも意識しながら学び続けていきたいと思っています。

 

・・・つづく。

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